レギンスで搭乗拒否!? 航空会社のドレスコードとは

ユナイテッド航空がレギンスを着用した少女らの搭乗を拒否したことが話題になっています。
でも実際にはレギンス着用が搭乗拒否の理由ではないようです。

レギンスだと飛行機に乗れないは本当?

今回の舞台はデンバー国際空港。
ミネアポリス行きのもの。

その模様をツイートした人の投稿時間を考えると現地時刻2017年3月26日午前7:55発のUA215便のようです。

今回、5人の少女のうち3人は、重ね着をすることで搭乗が認められたが、他の2人は乗れなかったと報道されています。

したがって、搭乗できなかった人がいたこととその人達がレギンスをはいていたことは事実のようです。

でも、レギンスを履いていたことで搭乗拒否にあったというのは疑問が残ります。

搭乗できなかった人たちの航空券は従業員用航空券

日本の報道の中にはただ単に特典航空券として報道しているメディアもありますが実際にマイルをためて予約する特典航空券ではありません。

今回の件でユナイテッド・ハブではレギンスを歓迎するリリースが出ています。

When taking advantage of this benefit, all employees and pass riders are considered representatives of United. And like most companies, we have a dress code that we ask employees and pass riders to follow. The passengers this morning were United pass riders and not in compliance with our dress code for company benefit travel. We regularly remind our employees that when they place a family member or friend on a flight for free as a standby passenger, they need to follow our dress code.

To our customers…your leggings are welcome!
by United Airlines March 27,2017

これによると、今回の乗客はパスライダーと言われる従業員(その家族等も含む)用のチケットであったということ。

ユナイテッド航空だけでなく、多くの航空会社の従業員向け航空券にはドレスコードの規定があります。

本当はレギンスが原因ではない可能性も

今回、ツイートした女性が銃規制活動で有名な人であったために、そのツイートが注目され、またユナイテッド航空のツイートに対する当初の対応も「航空会社は適切な服装でない乗客に対しては搭乗を拒否する権利があってしかるべき」とコメントしたため、火に油を注ぐ様な形になっってしまいました。

ところが、当日の空席状況を確認してみると、レギンスが原因ではなく、単に空席がなく5人分の座席が用意できなかったようです。

当日のUA215便の空席状況を見てみましょう。

まず、シートマップから。


31Eの1席しか空いていません。
今回搭乗しようとしていた少女のグループは5人。
実際に搭乗できたのは3人。

パスライダーで搭乗する場合、一旦スタンバイとなり、全員の搭乗が完了した時点で空席が割り当てられるのが原則。

それでは、今回の便で空席が割り当てられた人のリストを見てみましょう。

3名が搭乗できたようです。

ということは、そもそも、5名分の空席がなかっただけだと思います。

結局2名搭乗できませんでしたが、空席が1席しかなかったことを考えればレギンスを着ていようがいまいが、5名全員の搭乗は最初から無理だったことになります。

航空会社のドレスコードとは?

手元に2005年当時のものですが従業員用のドレスコードの規定がありますので紹介しておきます。

はじめに 「good taste including being "neat", clean and "well groomed"」と定められています。これは清潔できちんとしていて手入れされているものという事になります。

具体的には次のようになっています。
・ジャケットとネクタイは不要
・ジーンズやデニム素材はエコノミークラスのみで可。但し、穴があるものツギハギをしたものはダメ。
・テニスシューズや運動靴はきれいなものに限りエコノミークラスのみで可。
・半ズボンはメキシコ、プエルトリコ、カナダを含む北米内路線でのみ可。
・おしゃれなサンダルは全てのクラスで可。

ファーストクラスとビジネスクラスで不可な服装

・ジーンズやデニム素材
・テニスシューズや運動靴
・ハイキングシューズやミリタリーブーツ
・半袖シャツ
・野球帽
・タイツ(防寒用を除く)、ジャージ

全てのクラスで不可な服装

・ツギハギや穴がある服
・スウェットシャツ、スウェットパンツ、レオタード、ジョギングシャツ
・Tシャツ
・ビーチサンダル
・釣り用のジャケット
・ブラジャーのヒモが見えるもの
・超ミニスカート
・シースルーの服装
・タンクトップ、マッスルシャツ

レオタードで乗る人はさすがにいないと思うけど、Tシャツはけっこう着てる人いるように思います。
エコノミーではジャージがよくてスウェットはダメというのも面白いです。

飛行機に乗るのにふさわしい格好とは?

今回紹介したのはあくまでも従業員用のドレスコードです。
一般の利用客が従うべき規則ではありません。

しかしながら、航空会社側の期待する乗客というものを考えるときに参考になるのは確かです。
必要以上に他人の目を気にする必要はありませんが、スマートなトラベルを楽しむために参考になさってはいかがでしょうか。

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