オーバーブッキングのユナイテッド航空、乗客引きずり出し

ユナイテッドがまたソーシャルメディアで炎上しています。
今回はシカゴからルイビルに向かっていたユナイテッドエクスプレスの2017年4月9日発のUA3411便です。

オーバーブッキング 2時間遅れで運航

今回はシカゴからルイビルまでのユナイテッドエクスプレスでの出来事。
2017年4月9日、もともと17:40発の予定が一連の騒動で結局2時間遅れになってしまいました。

今回の問題となったフライトはユナイテッドエクスプレス。
ユナイテッド航空の地域運航提携会社です。

運航会社はリパブリック航空。
ユナイテッドエクスプレスの他にアメリカン航空とデルタ航空でも運航を受託しています。

報道ではオーバーブッキングしていたことによりボランティアを4名募集したものの、希望者が現れず、4名を指名したところ3名は降機しましたが、1名が最終的に飛行機から降機することを拒否して今回の騒動となりました。

ちなみに、海外ではオーバーブッキングの場合に席を譲ることをボランティアと言います。

衝撃的な排除影像

いくつかの映像が公開されています。
引きずりおろされるシーン。



私も旅行中に何回か警察または警備員に降機させられるシーンを目撃したことがありますが、さすがにここまでのものはなかった。

しかも、この乗客は、ゲートから再びかってに機内に乗り込み騒いでいたとのこと。

その後、ゲートから再びかってに機内に乗り込んできたようです。


今回のボランティア条件は宿泊・翌日代替便・1000ドル旅行券

シカゴ-ルイビル間は比較的短距離路線。
宿泊ホテルと翌日代替便は当たり前ですが、こういった場合旅行券がもらえます。
トラベルサートですが、1年間以内にユナイテッド航空の搭乗に使用できるものです。

当初は400ドルでボランティアを募集していましたが、倍額の800ドルに。
それでもボランティアに応じる人がいなかった為、ランダムに抽出となり、結局4人選ばれ、そのうちの1人が今回の事件の当事者となりました。

また、最終的に渡された旅行券の金額は1000ドルとなったとのことです。

ユナイテッドの対応がダメな点

今回、まず、問題となるのは、乗客が搭乗した後でオーバーブッキングとなった点。
乗客の搭乗が完了した時点で4名の乗務員が搭乗する必要が生じたことです。

通常、オーバーブッキングはチェックインの際には判明していることが多く、必要な場合にはカウンターやオンラインチェックインの時点でボランティアへの応募意思を確認されます。

乗客が搭乗する前であればここまでもめることはなかったものと思われます。

ソーシャルメディアの対応が下手

先日のレギンス搭乗拒否の時も思いましたが、ユナイテッド航空はソーシャルメディアへの対応が下手です。


今回も一部の報道では該当の乗客が大声を出したり敵対的な行動をするなどの行為をしていたと報じています。

ただし、大きく報道されていたり、ソーシャルメディア上で拡散されているのはお腹を出しながら警備員に引きずりおろされるシーンやその後に叫びながら機内へ戻り血を流しているシーンなど。

ソーシャルメディアではその出来事の一部始終が拡散されるのではなく、衝撃的な部分だけ。

特にレギンスの拡散については多くの航空会社で従業員用特典航空券(パスライダー)にはドレスコードがあることやそもそも搭乗拒否ではなく搭乗者全員の空席がなかったことについては全くと言っていいほど触れられませんでした。

シカゴ空港警察の対応もマニュアル通りではない

日本の報道では単に警察官となっていますが、正確にはChicago Aviation Security Officers。

その後1人が停職処分となっていますので本来の手続き通りではなかったと思います。
まあ、実際、やりすぎだわな。

ユナイテッド航空側にしてみれば、手順にそって警察を呼んだのに、警察の排除の仕方が適切ではなかったからここまで拡散されたという思いもあるのかもしれません。

オーバーブッキングの時の対処法

コンチネンタル航空との合併後、ボランティアの際に補償される金額も以前と比べて高額になりました。
実際にここまで揉めてしまう事例はあまりないと思います。

また、これも合併後に感じたことですが、旧ユナイテッドと比較してオーバーブッキングの際の対応が非常にドライなこと。
以前は交渉の余地があったのですが、有無も言わずにダウングレードされる場合もありました。

以前の記事ですが、サンフランシスコから関西経由で帰国するときにオーバーブッキングでビジネスクラスからエコノミークラスにダウングレード。
しかし代替となる成田行きで確保できないか交渉して再びアップグレードできた事例です。


やはり、オーバーブッキングで万が一座席が用意されないなどの事態になっても拒否したり騒いだりするのは得策ではありません。
あきらめましょう。

補償の金額の交渉や代替案の提案などある程度であれば考慮してもらえることがあるのでむしろしっかりその後の部分について交渉することをおすすめします。

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