ユナイテッド航空の対応は台湾の外交部からも賞賛されています。
中国の指摘を回避するために地域分類を「通貨/支払の場所」に
現在、ほとんどの航空会社で時刻や料金を検索する場合は空港コードや都市名を入力すれば該当の空港名が表示される仕組み。プルダウン形式で航空券購入のために選択できるようになっているANAやJALでは台北が含まれる就航地の地域区分を東アジアとして中国の難癖を回避。
そしてもうひとつ問題になったのは地域別のホームページを採用している航空会社でその地域を選ぶ場合に表示される選択肢。
ユナイテッド航空は地域の分類を「通貨/支払の場所」に変更。
で、現在、どんな表記になっているかというと、以下のとおり。
Australia - English
Chinese Yuan (CNY) - English
人民币 (CNY) - 简体中文
Guam - English
Hong Kong Dollar (HKD) - English
港幣 (HKD) - 繁體中文
India - English
Indonesia - English
Japan - English
日本 - 日本語
Korea, South - English
대한민국 - 한국어
Marshall Islands - English
Micronesia - English
New Zealand - English
Northern Mariana Islands - English
Palau - English
Philippines - English
Singapore - English
New Taiwan Dollar (NTD) - English
新臺幣 (NTD) - 繁體中文
Thailand - English
Vietnam - English
これ、賢いわ。
通貨がメインで選択していることになるから、国の表記ではないよね。
これでは中国も文句を付けられないでしょう。
ちなみに、他の航空会社はどうしているかというと…
アメリカンは言語の選択ページでなぜか台湾だけ国名や都市名を表記せずに繁體中文と表記。他は全て国名表記。
デルタは台北に就航していないの選択肢なし。
ANAは言語を選択させるページに日本、アメリカ、ドイツ、台北、シンガポール、香港を別途記載。その中で繁体中文や英語ページを選択できるように設定。
JALは都市名から言語を選択させる仕様。
まあ、デルタ以外は中国の難癖を交わすようにそれなりに考えられてますが、都市名の選択は選択肢が多すぎるし、アメリカンは本来台湾と表示させるべきところを空白とした付け焼刃的対応。ANAも一部の都市だけ表示させるのは完ぺきな対応ではないよね。
ちなみに、中国の航空会社がどうしているかというと、中国国際航空の場合は、「中国」「中国台湾」「中国香港」の表記。
ただし、中国は国旗、香港は区旗を表示させているのに、台湾は空白。
なんだかなぁな対応。
ユナイテッド航空の通貨を選択のキーとするのはなかなかのアイデアです。
いつもデルタやアメリカンの真似ばかりしているユナイテッド航空。
今回の対応は評価できそうです。
2つの中国問題で利用者に影響があったことも
2008年3月まで日本の航空会社は日本から台湾までの路線は子会社で運航していました。JALはワンワールド加盟時に日本アジア航空も加盟子会社としたため2007年4月からワンワールドメンバーのフリークエントフライヤーも利用可能でした。
ANAは2008年3月までエアーニッポンの運航であり、ANA便名が付与されていなかったため、ANA以外のスターアライアンスメンバーのフリークエントフライヤーはエアーニッポン便の利用時にマイル加算やラウンジ利用、マイルを利用した特典航空券の発券もできませんでした。
また、台湾籍の航空会社と中国本土の航空会社が同一空港の同一時間帯に駐機しないように配慮もされていたんですよね。
成田空港が出来た後も中華航空だけ羽田空港を利用していたのにもそんな背景があるから。
ホームページの表記だけでは台湾以外の利用者に不便を与えるものではないかもしれませんが、かつての中国の難癖から不便を強いられていた頃を知るものとしては、やはり中国の難癖はどうにかしてほしいと思います。
チケット予約発券のスクリーンがどうなってるか、気になって見てみました。
返信削除出発地が米国だと依然として、San Francisco, CA, US とか出てきますが...
中国圏、上海・香港・台北 は都市名だけで、国名が出なくなっていました!
・・・喧嘩両成敗?(苦笑)
どうも。
返信削除UAの場合、都市名の後に2レターの州名か国名が基本。ただしカリフォルニアはカナダと区別するためにUSが続きます。
中国関連の国名非表示は台湾だけでなく、中国側も表示ないから、まあ、しょうがないと思います。
旅行ガイドブックに台湾の記載があるものが税関で見つかると没収する国ですから。
地球の歩き方などでは、本来台湾が含まれる中国の地図を掲載する場合は凡例で台湾の場所が隠れるようにしてトラブルを防止しています。
中国、そんなこと気にしなくていいのにね。